世界のすべてに片想い
本当に、なぜなのかまったくわからなかった。
私は小さい頃から、誰と居ても何をしていてもずっと苦しかった。
そんな気持ちをあらわす言葉が見つからなかった。
いくらか語彙が増えるほど成長してから、十代のある時期にふと思った。
「世界じゅうに、決して終わることのない片想いをしているみたいだなあ…」
と。
誰かのために役に立ちたくても、この手はあまりにも小さすぎて。
誰かを好きになっても、「好き」だけじゃ伝わらなさすぎて。
それでも懸命に考えて、想って、あがいて、動いて。
ただ、そこに自分が存在しているだけで許される、愛されるということがわからなかった。
亡くなった私の親友は言っていた。
花のように、動物のように、ただそこにあるだけで美しいものがうらやましいと。
何もしなくても、神様をたたえる存在だからと。
きっと、生きている限り、この片想いは続くんだ。
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by honey_momo
| 2008-12-31 02:06
| 散文